日米のコンタクトレンズ販売事情

日本では、すでにご存知のように医療器具の販売が規制されています。これはコンタクトレンズについても言えることです。この規制のため、医師はコンタクトレンズを販売することができません。しかし、医師以外であれば、基本的には届け出をしておくだけで、素人でも販売することが可能です。
また、医師は広告を出すことも規制されています。街中や、駅の看板などで病院の看板を見ることがあると思いますが、どの病院の看板も、デザインこそ違えど、書かれていることはほぼ同じだと感じませんでしたか?これらの看板のように、病院の広告では病院名、医師名、診療科目、所在地、連絡先など、その病院や医師のプロフィール的なものしか表記してはならないことになっているのです。
これは、金銭的な利益を目的に医療を行ってはならない(もちろん、適正な報酬は得るべきです)という理念が、医療を司る法律の根底にあるためです。ですが、実際には自由診療で法外な治療費をとる病院や、リテイラー(コンタクトレンズ量販店)と結託して名義貸しで儲けようとする医師などが存在しています。
最近の報道でも取り上げられている、コンタクトレンズ診療所の診療報酬水増し問題などを見ても、必ずしも医療に関する法律がうまく機能しているとは言い難いと言えるでしょう。
これに対してアメリカでは、医師が直接コンタクトレンズを販売することができます。また、販売店でもレンズを販売していますが、ここには法的に認められたオプトメトリスト(検眼士)という職業のスタッフが在籍し、専門知識を元に検眼や処方を行っています。このオプトメトリストは、医師ではないものの、専門の大学などを出て、国家試験に合格しないと就くことのできない眼のスペシャリストです。
アメリカには金銭的利益目的の医師がいないとは言えませんが、コンタクトレンズの販売体制については、少なくとも日本よりは、ずっとうまく機能しているように思えます。
なぜなら、もし医師がレンズを販売し、法外な料金を取ったり、メーカーと結託し、患者に合わない特定の商品(コンタクトレンズ)を売ったりする行為をすれば、その医師自体が淘汰されますし、販売店においても、法的な資格をもった専門家を置かなければならないという規制をかけているので、何も知らない素人が、利潤目的のみで簡単に販売することができないからです。
日本のコンタクトレンズ販売に関する法律が、今すぐに変わることはないと思いますが、医療器具であるコンタクトレンズが、医療の専門家でもない人の手によって、利益優先で販売されている現状を見ると、どうしても医療の現状に疑問を抱いてしまいます。
今は、医師がレンズを販売できないという規制が、必ずしも正しいとは言い切れない状況になってきていると言えるのではないでしょうか?。
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